エアロ工房

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EDFベクター付無尾翼機SPEAR BIRD(2011.6.26) 

尾翼付きに改造した
スピアーバード2(2011.10.1) 

翼長 1,050mm
全長 700mm→1050mm尾翼付
翼面積 20dm2
翼型 MH64(8%)
全備重量 1080g→1200g
翼面荷重

54g/dm2

推力

950g

電力

670W(12.6V×53A)

ダクト

φ64シングル

モーター φ28クラスCS-5200(kenmamuya)
コントロールシステム エレボン2/ベクター2/スロットル/GY190ジャイロ
目 的 精度の高い分解可能翼に仕上げ、キャリーバックに入れて新幹線での遠征を可能とする機体とする

熱線カットを導入し輪切りにしない工作法で発泡胴体の工作精度を上げる

360度ベクター付の無尾翼とし、ヨー軸・ピッチ軸方向のスタントを可能しながらスピードも追求する

ジャイロを導入しスタントとヨー安定の両立を計る

仕上げ オラカバ、ラッカー塗装
備考  
   

 ●九州新幹線開業に合わせ手持ちで持っていけるコンパクトEDFの製作計画

 持って行くといって単にサイズを小さくするものでなく、通常の大きさで分割構造を取れる機体を当初から計画しています。いろいろ考えましたが、コンパクトさから胴体が短い無尾翼が有利です。私の感性として主翼の短い飛行機は作る気がしないので、やっぱり後退翼のカッコいいヨンダーバードが手本になります。翼長は1m(50+50)の分割構造でいきます。ダクトはFRP製胴の中間に64mmが入ります。入力Wは600Wクラスを考えています。今回は新しい試みとしてベクターを入れます。ベクターを入れることによりヨー軸コントロールを可能にし車輪をコントロールしなくても地上滑走コントロールができるようにしてやろうと目論んでます。最終目標は飛行機で540度ストールターンを行うことです。無尾翼なので強烈に上下左右に効くはずです。あまり効きすぎるとコントロール不能になるかもしれません。車輪は前一点と主翼2点の3点とし、地上滑走を楽にさせます。前輪操舵はできませんが、ベクターがあるなら地上滑走でもコントロールがある程度できるはずです。

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写真は模型の模型でちゃんと滑空します。重心位置はほぼ主翼根元の真ん中、錘不要という、すばらしさです。

部品の寸法がわからないと胴体の設計は進みません。特にEDFは完成時の重心位置を考慮しながら全体の配置を決めないとダクトが邪魔になりどうにもならない場合は多々あります。今回は胴体内蔵なので特に神経を使っています。またダクトを横切るスパーになりそうなので特に分割主翼の精度をどうやって出すか腕のみせどころです。仮の重心あわせをやってみましたが、この位置構成でほぼ指定位置へ重心は出そうです。

 今回はできるだけ最初のカットを正確に行うことを目的に熱線カットを取り入れました。従来熱線カットは主翼に用い、必ず正確な型紙が入りますが、私はこの胴体程度なら正確な型紙は不要と考え、あえて正確な型なしで切ることを考えました。そのためマジックでひいたラインにそってカッターの刃を入れ、そののち薄いカーボンを嵌め込んでいます。それに沿って熱線の弓をひいています。
実に具合がよく思ったラインどおりに弾けます。絶対にカーボンの下には弓は行きません。手で引くためやや段々になっていますが、ちょっと擦ればすぐ平らになる範囲です。我ながら面白い工作方法が開発できたと自画自賛しています。

無尾翼機の翼型はMH64(8%)を使用しました。この翼型はとんび型グライダーでテストしており性能の良さは実証済みです。また9.2%の翼厚はヨンダーバードで製作済みです。いずれも抵抗の少ない無尾翼専用の翼型です。

新作機の製作上の難関をクリアしました。正確に左右をカーボンパイプで結合できるよう製作しました。
なにせ主翼が薄いので大きなパイプを使えません。8mmのパイプで応力を受け持ちます。ただ、応力的には中心および胴体受け部、ロック部に荷重が分散されますので一箇所に集中して破壊することのないような構造になっています。パイプの内外のはめ合わせも単体ではスルスルに抜けますが、組み付けるとやはりぴったしに変化します。思ったとおりです。ここまで片翼20g、両方で40gです。胴体との合わせまで完了しました。

 1.5mmのプランク材を貼り合わせました。あらかじめバルサを貼りあわせて所要の大きさにしてから主翼をフルプランクします。つなぎ目を入念に合わせをしているのでほとんど隙間はありません。4枚のうち1枚だけわすがに2点の隙間ができただけです。それも瞬間で埋まるようなくらいです。テーパー翼を木目にそって合わせていますのでほとんど歪みもありません。多分AカットとCカットの中間くらいでしょうが模型屋さんに良い材料をと念押しして注文しだだけいいものが来ました。定寸のバルサが12g〜19g(最多は17g)でしたが、最大最小を外して質をあわせました。

今回は特に脱着式ということで考えることが多くあります。接合の仕方、ボルト部、重さ、繰り返し精度等、接着のみでは考えられないほど敷居が高くなります。設計時にもっと詰めれば制作も早いのでしょうが、ここらは作りながら考えることが多く、またそれが楽しみでもあります。今回はレニーのプラスチックボルトを特別にネットから通販で取り寄せることにしました。ナットは一般的なポリカーボです。ちなみにポリカーボと瞬着の相性は良いようです。

3点式車輪の骨格を作っています。私の場合、好んで尾翼兼用車輪を用います。ひとつは主翼裏面に尾翼があるのはヨー軸安定には大変貢献します。それと車輪を兼用することで空気抵抗を減らしながらうまくまとまります。主翼にかなり噛んでいるので合わせは現在の状態を優先して合わせます。また尾翼のトーインも2度くらい予めつけてあります。またGWSの主翼の車輪は細いのでそれほどのグリップはなく、車輪の舵はありませんが、ベクターの推力でいくらでも機体を振れるだろうと皮算用しています。

 九州用の旅行ケース購入しました。縦サイズで80cmあります。飛行機自体はあまり大きくはありませんが、後退翼ということもあり分割してもこの長さになります。通販大手ニッ○ンで3990で購入しました。大きさの割にはかなり安価でした。旅行用としては最大のサイズです。飛行機用として使う人は多分日本でも私だけだと(笑)思いますが、これ以上は入らないサイズで作っています。このケースは高さもあるため、現在の状態で高さは半分しか使用していません。

 仕上げの2段目パテを塗りました。1段目のバルサパテは割と伸びもよく扱いのですが削りにはやや固く時間がかかります。またどうしても荒の目が残りますのでその上に白の軽量パテを投入します。これによりどれだけ切削すればよいかがわかり原型の保護に役立ちます。ここで一番いけないのは削り過ぎて発泡の目まで出すことです。これまでの経験により工程と量が見えていますので平滑作業もわりとスムーズに進みます。下のパルサパテとのぎりぎりを狙っているのでまだらになっていますが、写真でみるより実物はかなり良い感じに仕上げっています。

 すでにツルツルになった型をジュラルミンパイプに串刺にして置きます。FRPを貼るのは前段取りが重要です。一旦作業を始めたらノンストップで作業を進めなければいけません。この作業に夜を挟むのはあまり得策でなく朝がよいのです。朝一のひんやした間で作業をして昼間暑くなるような時が理想です。FRPの作業をはじめてからハサミをよく買い換えるようになりました。ガラス繊維などを切っていてはハサミはすぐ切れなくなります。またどうしても樹脂がつくことも多く消耗品になりました。

このスピアバードの胴体にある考えが浮かびカーボンティッシュを使用しました。一層目はマイクログラス、2層目はこのカーボンティッシュ、3層目はまたマイクログラスにします。カーボンティッシュは表現は語弊があるかもしれませんが、多孔質な材料のようで厚みがあり液体の保持能力が高いものです。そこで考え方を逆にして十分空気を保持したまま固められるとしたら体積あたりの比重はかなり軽いものになるかもしれません。すなわちこのカーボンティッシュをサンドイッチ構造で厚みを保持したまま上下をマイクログラスを挟んでやればいいのではないかという考えが浮かびました。マイクログラスだけで必要な強度の厚みを稼ぐのには最低4枚は必要でかなりの作業量になります。カーボンティッシュを間にはさめば、3層で済みます。

カチンカチンに固くなったので型ばらしにかかります。成形厚みを確認しましたが0.3mmでほぼ思うとおりにできています。重量的には83gでまずまずです。ちょうどチョップドマット薄くを敷いたような材質ですので、布材と複合すれば布の縦横の方向性を消し均一な強度へと改善されます。またマイクログラス2枚分に相当する厚さのようです。硬度はこれまでのグラスより硬いようです。曲面成形については分割して貼り込むことで可能です。ただ2重に重なったところの厚さはちょっと目立ちます。このマイクログラスとカーボンティッシュとの複合成形はかなり安価にできる組み合わせなのが最大のメリットです。

インナーダクトにするかオープンタイプにするかずいぶん悩みましたが、オープンタイプにすることにしました。胴体の流れを想像すると空気の流れ自体は整流的にみて問題ないと思います。取り入れ空気と排出の差みたいなものの計算はあまりよくわかりませんが、他の模型を見てもダクト直近の整流が一番大事なようなのでそこをデプロンで成形したのちエポキシで固めました。

胴体の手入れをしたあと、主翼にフィルム貼りました。デザインはどこぞの「コウモリ」がカッコ良かったのでデザイン的にちょっとマネっぽくさせていただきました。胴体が被されば羽のように見えもっとカッコよくなります。モーターは製作時から入れ替えを前提として作りにしておかなければいけません。内蔵の制作物については重心を考慮に入れながらになりますのでかなり慎重に進めなければなりません。リポやアンプの移動の許容範囲はこの胴体では残念ながら小さいものがあります。

ここらの工作は3次元で考えるのでどうしても品物を眺めながらあれこれ考えます。設計段階で実際に棒にモノの位置を決めて重心位置をみていますが、実際にはどうしても現物をいじることになります。ダクトの分解・固定の方法はどうするか?モーターケーブルはどこを通すか?冷却は?重心位置は?主翼の固定ステーを胴体側にどうするか?バッテリーの位置と固定は??ダクトの通路の成形はどうするか?これらファクターはすべてが同時に絡んでくる問題で同時に解決しないと1つづあとからというわけにはいきません。そんなわけで地味でかつ大変な作業を進めています。

裏面から見たスピアーバード。3車輪の位置とリンケージの具合がよくわかる。このままではちょっとデザインが寂しいか?

重心位置は想定より5mm前となりました。最初としてはちょうどよいと思います。ただこれ以上後ろへはオモリをベクター近辺へ積まないと移動できません。無尾翼機は重心位置に敏感で指定位置から5mm後ろでもなにかの拍子にパーンとフラットスピンに入ります。

ベクターは離陸時は動作を抑えたヨー方向のみとし、スタント時に送信機スイッチでエレベーター方向も可動とします。